木になるはなし

ザクロ(柘榴)

ザクロ(柘榴)

学名:Punica granatum


初夏から夏にかけ、明るい花を咲かせるザクロ。

ザクロといえば、甘酸っぱい真紅の実がぎっしり詰まった果実がまず思い出されますが、花木としても、庭木や鉢植えで古くから親しまれています。オレンジ色 の花が濃緑色の葉に映え、エキゾチックでしゃれた雰囲気をかもし出してくれるザクロは、洋風ガーデンにも、日本式庭園にもマッチするため、最近あらためて 人気が高まっているようです。

ザクロには花を愛でるための「花ザクロ」と果実を取るための「実ザクロ」があり、花ザクロは園芸品種が多く、花の色も赤、白、黄、黄白、斑入りなど変化に富み、八重咲きもあります。

原産地はイラン、アフガニスタンなどの西アジアですが、古くからヨーロッパや中国に渡り愛好されたことは、ソロモン王の宮殿の飾りやツタンカーメン王の墓にザクロの文様が刻まれていることからもうかがわれます。

ザクロ(柘榴)
西漢のころ、イランからシルクロードを経てやってきたザクロは、西方渡来の園芸植物として中国で改良され、日本には平安時代に渡来しました。『本草和名』という当時の書物に“さくろ”と紹介されています。

また、砂漠でも育つ強い生命力と種の多い実が多産と豊饒を連想させることから、ザクロは子孫繁栄の象徴として、トルコや台湾では結婚のときにその実を贈る習慣が残っているそうです。

最近、ザクロパワーが注目を浴び、ザクロのワイン、キャンディー、栄養ドリンク、お茶などをよく見かけます。下痢、扁桃腺、二日酔い防止、咳止め、やけどの化膿止め、食欲増進など、多種多様な効果があるといわれています。

今夜はザクロワインでも飲みながら、遠くシルクロードのロマンに思いを馳せましょうか。


データ

暖地性のため、庭植えなら関東以西が適地で、水はけのよい肥沃土を好み、日陰では花がつかない。植えつけは3月下旬〜4月、有機質を多めにした元肥でやや高植えにする。

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