木になるはなし

ナンテン(南天)
ナンテン(南天)

ナンテン(南天)

学名:Nandina domestika

冬の庭を赤い実と紅葉で彩ってくれるナンテンは、昔から縁起のいい花木といわれています。お正月の生け花によく 使われますし、お赤飯の上に載せられた葉を見かけることもあるでしょう。「難転(難を転じる)」に通じるところから、古来より厄除けの木として戸口や玄関 先などによく植えられます。

ナンテンは果実、葉、茎、根、いずれも薬用に利用されます。実を天日でよく乾燥させたものを南天実といいますが、咳止め効果があります。これは果実に含ま れるアルカロイドの一種「ナンテニン」の働きです。南天実は視力回復にも効くといわれます。また、生の葉をすりつぶした汁は食中毒の特効薬。すり傷、火傷 などの痛み止めにもなります。扁桃炎、口内炎などには冷えた煎液で口をゆすいだり、うがいをしたりするとよいとか。生の葉を噛むと船酔いや、二日酔いにも 効くそうです。


シロミナンテン
シロミナンテン
写真提供:日本薬草研究所
http://www.e-yakusou.com/
お赤飯の上にナンテンの葉を置く習慣も意味があってのこと。葉から解毒作用のある物質がごく微量に発生して、これが殺菌効果をあげて腐敗させないのです。

ちなみに日本では、シロミナンテンと呼ばれる白い実のものが薬用に良いといわれますが、実際は赤い実と薬効の差はありません。

花言葉は「機知に富む、良き家庭、私の愛は増すばかり」。学名のdomestikaはラテン語ですが 、英語の Domestic にあたり、「人家の近くにある、家庭的な」という意味です。


縁起がよくて、花も葉も実も美しく、健康にも役立ってくれるナンテン、ぜひ一家に1本ほしいですね。
データ

カキノキ科の落葉樹。果実のへた(柿蔕)はしゃっくりに、果肉は酒酔い、葉や渋柿の絞り汁は高血圧に、干し柿の霜は口内炎などの薬効あり。

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