木になるはなし

クスノキ

クスノキ

学名:Cinnamomum camphora

暖かい地方に自生するクスノキは、樹齢数百年にもおよぶ巨樹が各地で知られており、その大きさゆえに天然記念物に指定されることもあります。
とくに大きいものは高さ約30メートル、幹まわりはなんと24メートルにもなり、その存在感は圧巻ですが、ただ大きいだけではありません。古くから神社な どに植えられ、人々と深いかかわりをもってきました。防虫剤にする樟脳をとったり、腐りにくさを生かして船を作ったり、仏像・神像を作ったり、建築や家具 の材としても利用されたことが古い書物に記されています。

かつてクスノキの木陰では、会議をしたり休息をとったりと人々が集まっていましたが、現在では街路樹としても多く見られ、伊藤忠の東京本社ビルの前にもシンボルツリーとして20本ほど植えられています。

クスノキ
伊藤忠東京本社前のクスノキ

病害虫が少なく、萌芽力の強い、たくましいクスノキは、葉っぱをちぎると樟脳の香りが漂い、すっきりします。日射しの強い暑い日も、シトシト続く雨の日も、クスノキの木陰でひと息ついて、その豊かな生命力から、元気を分けてもらいましょう。

最後に、クスノキの別名“なんじゃもんじゃの木”について。そのいわれは、昔、利根川を舟で下っていた水戸黄門が千葉県香取郡神崎神社にある大クスを見つ け、「あの巨木の名は」と供に聞いたがわからず、村人を集めて聞いてみたところ、ひとりの男が「なんじゃもんじゃの木」と答え、その後そう呼ばれるように なったということです。


データ

クスノキは常緑樹ですが、新緑のころ古い葉を落とし、いっきに赤みをおびた華やいだ色の若葉に変わります。5〜6月ごろには、葉の付け根から黄白色で円錐形の花序を出し、大木に似合わず小さな花を多数つけます。

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