木になるはなし

ヒャクジツコウ(サルスベリ)
時期が長いヒャクジツコウの花
「日本の樹木」(成美堂出版)より

ヒャクジツコウ(サルスベリ)

学名:Lagerstroemia indica L.

ヒャクジツコウ(百日紅)と聞いて、「えっ、なんだっけ?」という方も“サルスベリ”といえばよくご存じですよね。幹の樹皮がはがれて美しくも滑らかな樹肌になるこの木は、たとえ木登り名人の猿でも足を滑らすだろうということから“猿滑り”と呼ばれています。

ヒャクジツコウ(サルスベリ)
木肌は赤褐色でなめらか
それではなぜ百日紅と呼ばれるのでしょう?それは紅、ピンクあるいは白色の花が6月から9月にかけて、文字どおり100日間咲き続けるから。
うだるような暑さに、ほとんどの木が花をつけることなど忘れている夏の間中、色鮮やかに咲き誇っています。その姿を見ると、暑さも忘れてなんだかホッとした気持ちになります。

そうそう、お隣の韓国には百日紅にまつわる悲恋物語があるんですよ。
昔々、ある漁村で暴れる龍神を鎮めるために村の長者の娘を生け贄として捧げることになりました。これを聞いたこの国の王子が龍神を勇敢に退治。長者の娘と 王子は互いに恋い慕うようになりました。しかし、任務で旅立たねばならない王子が再会を約束した100日後に戻ると、その前日娘は病死していたのです。悲 嘆に暮れた王子が娘を手厚く埋葬したその地には、毎年紅い花が100日間咲くようになったということです。

さあ、真夏に咲き続ける百日紅のように、暑さにまけずにもうひとがんばりしましょうか。
データ

ミソハギ科。高さ6〜8mの落葉樹。インド、中国の原産で江戸元禄期に渡来。庭木として好まれるとともに、樹肌を生かして床柱にもよく使われる。

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