木になるはなし

ハナミズキ

ハナミズキ

学名:Cornus Florida

ハナミズキ(花水木)という花木(かぼく)を知っていますか? 原産は北アメリカ。日本には明治末期、“憲政の 父”と謳われた尾崎行雄が東京市長だったときに、ワシントンに贈った桜の返礼として苗木が送られてきたのがはじまりです。その苗木は“ハナミズキ”という 和名で、日比谷公園に植えられました。いわば日米親善のシンボルです。


ハナミズキ
日本産のヤマボウシ(山法師)という花木に似ていることから、アメリカヤマボウシとも呼ばれますが、アメリカ名 は“ドッグウッド”。かつてこの本の皮を煎じてつくった薬で犬の皮膚病を治したことがその由来です。ハナミズキには解熱や強壮に優れた効果をもつキニーネ (マラリアの特効薬としても有名)が含まれており、開拓時代のアメリカでは薬剤としても重宝されました。

4月下旬から5月ごろ、白やピンク色に一面に花開く様は、どこか散ってしまった桜の華やかさを思わせますが、実は花びらに見える部分は花ではなく、花を支える“総苞”という部分で、本当の花は真ん中に固まっている小さな緑色の部分なのです。

桜のお花見が終わり、公園が静かになったころ、のんびりと“ハナミズキ観賞”に出かけてはいかがですか?

そんな雰囲気の一句。

花水木 女ふたりの 歩をあわす
有馬静子


データ

ミズキ科 落葉小高木
アトランタ市の花として春には町中に咲き誇り、アメリカでも広く庭木として親しまれている。果実は10月ごろに赤く色づく。
写真は2点とも『花の園芸大百科』(主婦と生活社)より

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